本研究プロジェクトは、科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業CRESTにより助成を受けています。
JSTは、新しい価値の創造に貢献し、国の未来を拓く科学技術の振興を進めるわが国の中核的機関です。また、CRESTは、我が国の社会的・経済的ニーズの実現に向けた戦略目標に対して設定され、インパクトの大きなイノベーションシーズを創出するためのチーム型研究です。詳細は JST および JST CREST のサイトをご覧ください。

研究領域 現代の数理科学と連携する数理モデリング手法の構築
研究課題  認識の数理モデルと高階・多層確率場による高次元実データ解析
代表者  石川 博  早稲田大学理工学術院 教授
主たる共同研究者  岡谷貴之  東北大学情報科学研究科 教授

研究の概要

画像や音声データのように物理世界をセンシングして得られる高次元実データから意味情報を引き出すことは、長年の努力を跳ね返してきましたが、例えば画像中の物体や状況などを人間のように認識させることは、ロボットの能力向上に不可欠で、介護などの労働力不足が予想される日本における社会的必要性の高い技術です。本研究のねらいは、高階・多層確率場を主な道具として、既存の情報技術で実現困難な「認識」という現象の数学的モデルを構築することにあります。そのために、 「認識」現象の性質を抽象的に規定するトップダウンモデルと、データに直接関係づけられる確率場によるボトムアップモデルとの二方向からのモデルを結びつけることによる認識現象の統合的理解と、その高次元実データ解析における検証を目標とします。